産後はじめての一大イベント、お宮参り。
赤ちゃんが無事に生まれたことを感謝し、これからの健やかな成長を願う大切な行事です。
しっかり行事はやりたいけど、「いつ行けばいいのか、誰を呼べばいいのか、お祝い金はどうする?」などなど、分からないことだらけの方も多いのではないでしょうか。
今回は、お宮参りについて押さえておくべき基礎知識をご紹介します。
目次
1. お宮参りとは?何をするの?
2. お宮参りの実施時期はいつ?
縁起の良い六曜に合わせる
おすすめの撮影時期・タイミング
喪中や忌中の場合はどうする?
3. お宮参り当日の参加者は?
主なお宮参りの参加者例
4. お宮参りのお祝い金や初穂料について
初穂料・玉串料のマナー
のし袋の書き方
5. お参りする神社の決め方
6. お宮参りの参拝方法
1. お宮参りとは?何をするの?
産まれた赤ちゃんを初めて氏神さまに紹介し、これからの健やかな成長をお祈りする日本の伝統行事です。
“初宮参り“、”初宮詣“、”産土神 (うぶすな)参り“などと様々な呼び方がありますが、「お宮参り」が一般的です。
主にお宮参り当日にやることは、参拝/祈祷(祈願)・写真撮影・お食事の3つです。場合によっては、生後100日頃に行われるお食い初めも一緒に行うこともあります。
2. お宮参りの実施時期はいつ?
お宮参りは地域によって差がありますが、一般的には生後30日前後にお参りすることになっており、正式な風習としては、男の子は生後31日目、女の子は生後32日目に行うと良いとされています。
ただ近年では、赤ちゃんやお子さんを出産されたばかりのママの体調、天候(真夏や真冬は避ける)などを考慮し、必ずしも生後30日前後で行うことはないようで、おおよそ生後6ヶ月までに行われるご家族が多くなっています。
縁起の良い六曜に合わせる
「六曜」といえば、カレンダーの日付に書かれているのをイメージする方が多いのではないでしょうか。
六曜とは暦の一つで、「先勝」「友引」「先負」「仏滅」「大安」「赤口」の6つがあります。
お宮参りはお祝いの行事ということもあり、日にちを決めかねている方は、縁起の良い六曜と日程を合わせても良いかもしれません。
日取りの良い日や縁起の良い日にお参りをされたい方は、六曜の中でも縁起が良いとされている、「大安」「先勝(午前)」「友引(午前または午後、昼頃は避ける)」「先負(午後)」がおすすめです。
しかし、お日柄が良い日は神社が混雑していたり、フォトグラファーの予約が取りにくい場合が多いため、六曜にこだわらず混雑を避けてお参りをすることを検討しましょう。
おすすめの撮影時期・タイミング
- ・基本は生後1か月、家族みんなが揃う日
- ・百日祝い、お食い初めと一緒に
- ・気候が落ち着いている春や秋に
- ・上の兄弟姉妹の七五三に合わせて
喪中や忌中の場合はどうする?
忌引き明けであればお宮参りを行っても良いとされていますが、忌引き期間中は神社に入ることも避けるべきとされているため、お宮参りの実施は控えましょう。
ただ、神社によって喪中の場合でもお宮参りを断られる場合があるため、事前に確認しておくと安心です。
3. お宮参り当日の参加者は?
伝統的なお宮参りの古いしきたりでは、赤ちゃんのパパと父方の祖父母で神社に参拝することが風習でした。
ですが、近年ではそのような昔の風習にとらわれず、自由に親族を呼んでお参りをするご家族が増えてきました。
主なお宮参りの参加者例
- ・赤ちゃんとパパママ(+いる場合は赤ちゃんの兄弟姉妹も)
- ・父方母方それぞれの祖父母
- ・父方母方のおじおば(パパママの兄弟姉妹)や親戚
必ずしも呼ばなくてはいけない決まりはないですが、場合によっては祖父母が伝統を重んじることも考えられるため、事前に連絡や相談をしておくと良いでしょう。
4. お宮参りのお祝い金や初穂料について
お宮参りの場合は、初穂料・玉串料どちらも5,000円〜1万円程度が相場とされています。
初穂料は、ご祈祷をお願いする神様への感謝の気持ちを込めて神社に納めるお金のことで、玉串料は、ご祈祷の謝礼金を神職へ渡し、神社へ納められるお金のことを言います。
玉串料は「お通夜」や「お葬式」で使われることが多いため、お祝いの行事には初穂料を収めることが一般的とされています。
※お寺でお参りされる場合は、「お布施」を納めます。
初穂料・玉串料は、神社によって金額が決まっていたり、「お気持ち」として参拝者に委ねていたりする神社もあるため、事前に電話やホームページなどで確認しておくと良いでしょう。
祖父母から出産祝いや支援の意味で贈られるお祝い金の相場は、5,000円~1万円がメジャーのようです。
ただ、両家の祖父母からのお祝い金に偏りがあると、のちのちトラブルにつながる可能性があるため、事前に両家の祖父母で金額を合わせるなどの話し合いをして、バランスのとれたお祝い金額を用意しておくと安心ですね。
初穂料・玉串料のマナー
初穂料・玉串料はご祝儀袋に入れてお渡しします。ご祝儀袋は、熨斗(のし)と水引が紅白の蝶結びになっているものを選びましょう。水引の本数は奇数の5本が基本です。
万が一ご祝儀袋がない場合は、白い封筒で代用してもかまいません。
用意したご祝儀袋は、袱紗(ふくさ)などに包むとより丁寧な印象を与えることができます。
また、納めるお金の向きはしっかりそろえて、必ずしも新札である必要はありませんが、神様に失礼がないよう、できるだけきれいなお札を用意することも大切です。
初穂料・玉串料をお渡しする際は、袱紗(ふくさ)から取り出し、神社の社務所やご祈祷の受付で渡すのが一般的です。
のし袋の書き方
神社に納める場合は、のし袋の表書き上段には「御初穂料」や「御玉串料」と記入し、下段には「赤ちゃんの名前」を書きましょう。
お祝い金は、のし袋の表書き上段に「お祝い」または「御祝」「祝御宮参」「祝初宮参」と記入し、下段には「贈り主の名前(フルネーム)」を書きます。
お金を入れる中袋がある場合は、中袋の真ん中に額面を大字(旧漢字)で、裏面左下に住所と赤ちゃんの名前を書きます。中袋がないタイプのご祝儀袋の場合、裏面左下に額面と住所を書くようにしましょう。(初穂料・玉串料/お祝い金、同様)
お寺でのお宮参りをする場合は、「御初穂料」「御玉串料」の部分に「御祈祷料」または「御布施」と記します。
5. お参りする神社の決め方
お宮参りは、赤ちゃんがこれから育つ土地(住んでいる家)から近くの場所にある神社に行くことが一般的です。
ただ、どこの神社で参拝するかは厳密な決まりがないため、近年では、思い入れのある神社や有名な神社を選んで参拝するご家族も増えています。
参拝先の神社が決まったら、神社によっては祈祷の予約が必要となる場合があるため、事前に確認し、予約が必要であれば日程を決めて手続きをしましょう。
また、神社の境内にてフォトグラファーを呼ぶ写真撮影を予定している場合は、事前に撮影可否の許可も併せて確認しておくと安心です。
6. お宮参りの参拝方法
① 軽く一礼をし、中央は避けて鳥居をくぐって境内に入ります。
② 参拝前に境内にある手水舎(ちょうずしゃ)で手と口を清めます。
③ 参道を通ってご神前まで進み、賽銭箱にお賽銭を入れます。鈴や鐘がある場合は、静かに鳴らします。
④ 神社の参拝は、「二礼二拍手一礼」が基本です。
「二礼二拍手一礼」とは?
神前で二回深く礼をし、右指先を少し下にずらした状態で二回拍手をします。
指先を揃えてお祈りをしたら、最後にもう一度深い礼をする、という一連の動作のこと。